逃がされた魚

大きくなりたい。

この気持ちも乾かしたいよ(aiko「ドライヤー」)

テーブルに置かれた丸まったバスタオル

あんなに邪魔だったのに今は愛おしいなぁ

少しバカになったドライヤーで今日も髪の毛を乾かすよ

 

 こんばんは。とても寂しい気分なので、歌を載せます。

 aikoの「ドライヤー」という曲です。aiko好きの友人と名曲だと合意。別れる前から将来この曲で泣くことになると予想できていました。何なら付き合ってる頃から泣いてましたし。

 残念ながらYouTubeにオリジナル音源がありませんでしたが、曲が聴けた方がいいかなぁと思うので、歌ってみたというやつを載せておきます。歌がうまいビブラート強めのお姉さんの動画を見つけたので。

www.youtube.com

 

あなたがいなくなったら寂しくてきっと

生きていけなくなるっていうと必ず

そんなことないよって笑ってあなたは言ったけど

 

もう消えてしまいそうです

いいえ、もう消えてしまったようなものなのか

 

 思い出します。この曲を聴いて、よく泣いていたのです。この曲と逆で、あの人はいつも、「別れたら他に好きな人できるの?」なんて膨れながら聞いてきて。私は「さあね~」なんて、(できなかったら困るやん)と思いながら答えていて。

 なのに別れてからはもっといい人絶対いるよ、なんて、調子よすぎるじゃない。私は自分の言葉に反してまだ誰も好きになれていないのに。

 一緒いてくれなきゃやだ、なんて私泣いていたね。今でも泣いてるし、やっぱり寂しくて生きていけてないよ。もう消えてしまったよ。

 

 

いつも何かを忘れていってあれやこれを見る度に思い出すんだよ

あなたがくれた本の包み紙もなぜかずっと捨てられなかった

 

 こういうところが、aikoの妙に自分に近いところで、無性に泣けてくるのです。一緒にいた頃の名残はまだまだ残っていて、本体であるあなたを、あなたがいないことを思い出させる。本の包み紙という絶妙に要らないものを、それでも捨てられずに大事にしてしまうところが、あぁ一緒だ、と思ってしまう。あなたが好きって言ったから切れない前髪とか、あなたの趣味のカードゲームかなんかでとったバッジとか、愛おしくて愛おしくて、いつまで経っても大事にしてしまう。

 

目が回る体の奥が闇に隠れる

あんなに楽しかったのに今は悲しいなぁ

約束も印もいらないよってあなたに言ったけど

 

そう前になくしたような

いいえ、ゆっくり言えなくなっていったのか

 

 ここはちょっとaiko独特の表現で、あまり解説らしきこともできないのですが。あんなに楽しかったのに今は悲しいな、と毎日思って生きています。だいぶ薄まってきたはずなのに、未だに、あの人と話すときのドキドキとか、会って顔を眺めてるときの幸せだなって感覚とか、忘れられないんですよ。それがもう二度と、あの人に感じられないんだなって思うと、本当に悲しくて苦しくて、死にそうになるのです。

 失恋したことのある人は、みんなこんな思いをしているのでしょうか…。みんなそれで平気な顔をして生きてるの…。すごすぎる。。

 

いつかのあなたの右手が凍える夜中から連れ出してくれたんだよ

嘘の混じった優しい言葉に嘘の混じったあたしの笑顔

そんなことも全部全部すべてだったよってこの部屋に集めて

少しバカになったドライヤーで ねえもう一度乾かそうよ

 

 私の手を引いて前を歩く彼を、もう見ることがないんだなぁ。いつまでもどこにだって連れて行ってくれると、信じていたんだけどなぁ。

 彼が言ってくれた言葉は、本心だったかも知れないし、私を安心させるための道具だったかも知れないけど、もう嘘になってしまった。ずっと好きだよ、も、ずっと一緒にいるよ、も、いつかここ行こうね、も、大人になったらね、も、全部嘘だ。信じたくて、信じていた。信じようとしていただけかもしれない。私の安心したサインの笑顔も、本当は嘘だった。本当に信じ切れていたら、今も一緒にいられたのだろうか。

 もう二度と戻れないとわかっているから、思い出だけ集めて、そこにうずくまっていたい時がある。幸せだった思い出の中で、その時の気持ちだけ抱えて、立ち止まっていたい時がある。あれ以上の幸せが今は見えない。

 

涙が出るほど愛してる

指を這わせ抱き寄せて頬をさして

 

いつも何かを忘れていってあれやこれを見る度に思い出すんだよ

あなたがくれた本の包み紙も何故かずっと捨てられなかった

 

そばにいても寂しかったのに そばにいても寂しかったのに

 

 ああもう。泣きすぎて頭が痛い。彼に触れていいのは自分の特権だと思っていた。もうできない。もう一生できない。やきもちを焼いた彼の膨れた顔を抱き寄せることも、彼のほっぺたに手を当ててのぞき込むことも、できない。これができなくてどこに生きる意味があるのだと、思ってしまう。多分母親が子供に感じるのと同じような愛情を抱いている。どうやっても愛してしまうし、どうやっても抱きしめたくなる。

 そばにいても寂しかったのに。いなくなってしまったらもう、どうやって生きていけって言うんだよ。どうやって君を忘れろって言うんだよ。週末君と会ってくっついて充電できないのに、どうやってまた1週間頑張れって言うんだよ。ばーか。ばーか。